仙台・荒浜のメッセージ


20120131_仙台若林区荒浜深沼海岸

20120131_仙台若林区荒浜深沼海岸

東北に行ってきた。震災後2回目。一番寒い時に行こうと思っていた。
最低気温が氷点下10度だったけれど、思ったほど寒くはなかった。

これは最後に訪れた、仙台・荒浜地区。

荒浜は、都市計画によって居住が許されず、それに対して住民が訴訟を起こした、というニュースを聞いていた。海岸線はすぐ近くで、海水浴場として賑わっていたというが、現在は、墓地と小学校が残っているものの、ほとんどの住宅は流され、基礎だけが残っている。津波による死者数も多かったし、まわりに丘陵地はなく、避難場所も乏しい。津波の危険性、という意味では、非常にリスクの大きい土地である。

それでもなお、やはり、この土地に戻りたい、という強い思いがある。(恐いので住みたくない、という人もいるが)

都市計画がこの土地の居住を認めないのは、都市計画としては理解できる。都市計画は100年単位で物事を考えるからだ。

しかし、元住んでいた土地に戻れないという状況の辛さもよくわかる。人生は100年未満だから、都市計画の時間感覚とはことなる。

どちらを優先すべきか、とても難しい問題だろう。

「安全性の担保」としての土木インフラ整備は、避難ビルであれば可能だと思われるから、それで良いのであれば復帰は認めてしかるべきだと思う。しかし、堤防を巡らす、かさ上げをする、となると大変なコストとなりそうだし、それでもリスクは残る。うーん。

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