MacOS Sierra (10.12)日本語入力プログラムをATOK風キーバインドに

2016年9月末,MacOS Sierra (10.12)がリリースされました。

ここでは,Macの日本語入力を「Atok風」にする方法を公開してきましたが,従来の方法,MacOSX 10.10(Yosemite)や OSX 10.11(El Capitan)と少し,異なるので,新たに記しておきます。(詳細後述)

なお,10.11(El Capitan)10.10(Yosemite) の方は,リンク先をご覧ください。


(セキュリティを一時的に解除し,システムフォルダを変更します。自己責任でお願いします)

1:「システム環境設定」→「キーボード」→「入力ソース」を開いて、「Windows風のキー操作」のチェックを外す。
2:システムを再起動させる。起動時に「コマンドキー」「Rキー」を同時に押して「リカバリーモード」で立ち上げる。
3:メニューバー「ユーティリティ」の一番下,ターミナルを選択
4:ターミナルにて,英数小文字で csrutil disable と打ち込んで,リターンキー。これでSIPセキュリティが解除されます。
5:メニューバー「林檎マーク(アップルメニュー)」から「再起動」
6:通常起動したら,Finderにてファイルメニュー「移動」から「フォルダに移動」を選択。
/System/Library/Input\ Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/
と入れる。
7:開いたフォルダで,「KeySetting_Windows.plist」を見つける。そしてファイルの名前を変更しておく。「KeySetting_Windows_original.plist」など。(管理者パスワード必要)
8:ここからダウンロードした「KeySetting_Windows_atoklike_macos_sierra.plist」をこのフォルダに入れる。(管理者パスワード必要) そしてファイル名を「KeySetting_Windows.plist」に変更。

(9:ここは無視しても,問題ないと思いますが,ファイルパーミッションを正しくしておきたい方は,ターミナル(アプリケーション/ユーティリティーにあります)を起動させ,次の文言をコピペして,リターンキーを押してください。管理者パスワード必要)

sudo chown root /System/Library/Input\ Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/KeySetting_Windows.plist

sudo chmod -rw-r–r– /System/Library/Input\ Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/KeySetting_Windows.plist
10:システムを終了,起動時に「コマンドキー+R」を同時に押してもう一度「リカバリーモード」で立ち上げる。
11:メニューバー右「window」の横にある「ユーティリティ」の一番下,ターミナルを選択
12:ターミナルにて,英数小文字で csrutil enable と打ち込んで,リターン。これでSIPセキュリティが戻ります。
13:メニューバー「林檎マーク(アップルメニュー)」から「再起動」
14;通常起動後,「システム環境設定」→「キーボード」→「入力ソース」を開いて、「Windows風のキー操作」にチェック。

うまくいきましたか?


これまでとの違いや,ファイルの変更点など,詳細について記しておきます。

10.11からの大きな違いは,Appleによるデフォルトのplist「KeySetting_Windows.plist」置き場所が変わっていることです。

また,ファイルの中身もわずかに異なります。具体的には,570行目から655行目までの85行が追加されています。

Atok風にするために書き換えた部分は,以下となります。

458行目 cancel_phrase_conversion → delete_all
493行目 backward_segment → shorten_segment
498行目 forward_segment → lengthen_segment
508行目 show_candidate,forward_candidate → forward_segment
543行目 shorten_segment → backward_segment
548行目 lengthen_segment → forward_segment
661行目 cancel_all_conversion → cancel_phrase_conversion
681行目 cancel_phrase_conversion → delete_all
706行目 backward_segment → shorten_segment
711行目 forward_segment → lengthen_segment
721行目 forward_candidate → forward_segment
766行目 shorten_segment → backward_segment
771行目 lengthen_segment → forward_segment
776行目 forward_candidate_sortstyle → forward_page_candidate
781行目 backward_candidate_sortstyle → backward_page_candidate
950行目 delete_character,confirm_without_accept → cancel_phrase_conversion
965行目 forward_prediction → confirm

 

MacOS Sierra (10.12)日本語入力プログラムをATOK風キーバインドに」への9件のフィードバック

  1. ピンバック: Apple Silicon「M1」搭載新型MacBook Air、USキーボード・メモリ 16GB・SSD512GB到着。 | ぽちろぐ

  2. Catalinaはシステムボリュームが読み取り専用になっているため、
    5の後Finderを起動する前に「ターミナル」で
    sudo mount -uw /
    してあげる必要がありました。
    どんどんめんどくさくなりますね。

  3. すみません。MACを初めて使う者ですが、
    /System/Library/Input\ Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/
    を打ち込めなくて困っています。/System と入力すると勝手にシステムと変換されてしまい、以下には /
    を入れることができなくなってしまいます。仕方がないので、一つずつ階層を降りていくと、Input Methodsという
    フォルダーはあるのですが、それ以下に階層はなく、変換アプリが入っています。
    どのようにすれば良いのか、教えて頂ければ幸いです。よろしくお願いします。OS は10.12.6です。

    • ともさん、お返事遅くなってすみません。

      まず、フォルダの移動ですが、どうも「バックスラッシュ」が原因のようです。
      /System/Library/Input Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/
      かつてはバックスラッシュが必要でしたが、現在はこれで移動できるようです。(シェルではバックスラッシュが必要のようですが・・・)

      クリック操作でフォルダ階層を降りていく場合には、「control+クリック」して、「パッケージの内容を表示」させると、内容を見ることができます。
      お試しください。

  4. やっとMacOs10.12へ、10.11からアップ。だいぶ使い勝手が良くなったOSでした。早速、ATOK風キーバインドを適用させていただきました。最新OSのIMIを利用しながら、ATOK風で入力できる本アプリは、とても助かります。ATOKをインストールした事もありましたが、各Mac間やiPhoneへの辞書連携で制約が気になり、ATOK風キーバインドに戻りました(^−^)

    • こんにちは、ご使用ありがとうございます。
      10.13も出ているのですが、私はまだ移行しておりません。急ぐこともないかな・・・と。

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  6. ピンバック: poly-tanked cosmos - El Capitan (OSX 10.11)日本語入力プログラムをATOK風キーバインドに

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