nomadと遊歩道とBlog

10時、出勤の変わりにJR和駅のミスドへ。コーヒー5杯にオールドファッションをほおばる。無線LANが使えるので、十分仕事ができる。携帯とLANがあればどこでも同じ、気分によって出勤場所を変えてもいい。
学生の頃、クーラーのない灼熱木造下宿に住んでいた頃は、何をするにも外に出る他なくいろんなところで勉強やらエスキスやら読書やら昼寝やらしたものだ。深夜のガスト、ドトールにスタバ・・・6時間2食は当たり前。ずいぶん能率が上がる。モノが少ないからひとつのことをし続けるし、邪魔も入らない。話しかけられもしないから。
12時、ぶらくり大門川遊歩道にてMirei氏と本多教授と待ち合わせ。型枠が出来つつあるトイレをチェック。無駄な移動時間を省くために今日はミスド経由だったわけだ。遊歩道にはパラソルがたちはじめた。近隣の願いも設計者の狙いも同じなのに、行政の縦割りシステムの弊害がちぐはぐな空間を作ってしまう・・・
午後、設計製図。アップウェル船場の内部写真をはり出す。効果大。
ただし学生の出来はいまいち、というか間に合うのだろうか?
19時、インドネシアと中国のミーティング。今の状態では何も出来ず。
ちゅうかさ、普通もっと文献読んだりしないかな?普通、作業計画たててからミーティングするもんだぜ?実測する道具だけはあれば、何とかなるし、私自身はどうにでもなるんだけど。他研究室の教官の研究の下請け的な雰囲気がどうも主体性を欠く行動に現れている気がする。私が最初に言ったときは、まず「お土産」を心配し、「実測方法」を心配したものだ。
昨日レーザー距離計、ライカ製DistoClassic5が届いていた。試しに使うが便利!超音波の「ピッキョリ」とは雲泥の差の精度。もっと早く買っておけば良かった・・・月曜日に熊楠邸実測に本格的に使用することに。ピタゴラス計測にはしっかりとした三脚が必要だと判明。GPSをあわせて測量機器の予行練習ということか。
24時、毎週恒例のサーバメンテ開始。MySQLをバージョンアップし、DBI,DBBをインストール。サーバアクセスが一時不安定に。
25時過ぎ、(DBIのアップデート中に)来客。いろいろと考えることがあるらしい。私自身、人とコミュニケーションとるのが面倒で、群れるのも大嫌いだし、いろいろ防壁を張っていたけど、気がつけばその防壁を破っていろんな奴が土足で入ってきて、今に至っている気がする。そんなことをふと思い出した。(そういえば忘れていたな、そういう感覚・・)
4時半、アップデート再開。試しにMT3をインストールし、問題ないことを確認。
ユーザの皆さんご自由にインストールしてくださいね。

ジュリー&ビア

10時、岸和田市の省エネルギープランの打合せが和大にて行われる。「理想にはほど遠い」プランなのだけど、現実的にはこのくらいなのであろうか?
空調機の設備更新だけが解決策になっていくような・・・これでは設備業者がもうける口実に終始してしまう・・・ヒートポンプの性能をあげるのが重要であることは当然だが、断熱、夜間放熱、屋上緑化・断熱なども同時に採用できないのだろうか?
13時からのゼミではレッドソイル赤土氏が和歌浦の水際空間について修士論文中間報告を行う。アンケートはわかるのだが、内容が当たり前に終始して停滞。「三世代遊び場マップ」(木下勇ほか)に見られるように、戦前・戦後・ポスト戦後くらいの時代背景・護岸整備状況・遊びの変化・意識の変化を探ればいいのではないだろうか?とコメント。
ホンチョも島団地の中間報告。プロット図を作成したことは評価。だがアンケートについては疑問点あり。各棟に配置された「コモンルーム」の使用率が低いことがわかったが、それが配置的な問題なのか、運営上の問題(使用料あり)の問題なのか、広さ等物理的スペックの問題なのかは掴めない。
どちらにしても、現地滞在時間がをふやし、「実感」として感じられなければならないだろう。
ヤマグチの谷町六丁目路地空間サーベイは、あまりにも実測プロット図がなくて、お話しにならず。70年代デザインサーベイの資料などを渡す。森まゆみの「谷中・根津・千駄木」などを読むことを進める。都市住宅7510吉阪研特集号を貸し出す。
18時、3年生を含めてのはじめてのゼミ。
ビールを飲みながら7/9提出の学会コンペジュリーを学生主導で行う。「門永・寶川」チームが再多数票を得る。どれも「勝負の絵」がないのが「つかみ」が弱いところ。コンセプトはいいのだが、それがつたわるかどうか。つたわるならいい線行けると思うが・・
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「建築と社会」に本多先生と連名で書いている「建築教育」について、草稿をあげる。これについては、明日・・・・

GPSと観光学

朝、JR和歌山駅にて本調と待ち合わせ、打合せ。
んー、やっぱりプロットせねばなりません。時間を費やさないと。アンケートだけで簡単に出るとは思うな、ということ。アンケートで結果は見えない。結果が見えてからアンケートを作ること。SD法にしろ、ブラックボックスにかけて結果を見るような手法は「科学的」なのかもしれないが全く肯定できない。核心を突く答えが出てこないからだ。プランナー、デザイナー、アーキテクトに必要なのは統計学ではない。数量的(定量的)手法は否定しないが、結論を見据えた上で根拠として使う場合には信用するが、適当にアンケートかけて適当な式にかけて「結果」にするのはどうかとおもう・・・
と、打ち合わせていたら電話がなった。アクシデント発生で急行。慌ただしい一日に。
ちょっと落ち着いたので吹上実測を行い、終わらせる。
海外調査のGPS実測の予行として、本日GPSを使ってデータを取っていた。
日没後、MOSにて飯を食べながらそのデータを解析。
実は、使用機器が依然と大幅に変わり、OS7.xからOSXへ、PalmOS3.5からCliePaomOS5.1へ、と全く変わってしまっており、シリアルインターフェースも変わり、いろいろと大変だった。ロガーは4年前と同じく、山田氏のAccessIt!を使うことに。PalmOS5での動作がおかしく、手間取るが、なんとか成功。
つぎ、解析のスクリプトにかけるが・・OS7x時代のMacPerlではメモリ不足・・と言われて動かず。何やってもダメ・・・。
あきらめて帰宅。1h寝てから夜なべ作業。
結局、OSXに搭載されたUNIX版Perlを使うように変更。些細な修正で動く。ドロップ・アプリに変換すると快適に。
5時就寝。
一週間前にアマゾンから届いた観光学の書籍を読む。「観光に付ける薬」これはわかりやすいが、2時間あれば十分理解できる程度の本。修士論文のリライトのようで、著者による今後の方向性が明確に示されているので取っ付きやすいし、観光学の流れも説明されているのでよいが、思い込みの強さが気にかかる。 内容はそれほど間違ってはいないけど、それは英国の観光学権威の意見そのままだし、それでいいのか?とも思う。
「観光学入門」(有斐閣アルマ)アルマのシリーズは、鳥越さんの環境学、町村さんの「都市社会学」といった名著があり、参考文献集がよく出来ていて手っ取り早く異分野の状況を知るにはもってこい。観光学も買ってみた。
ただ、立教観光学科の教官ばかりで書いてしまったようで、分野に広がりが感じない。どうも「試験対策」の参考書的になりすぎている気がする。
「観光人類学」(山下真司他)
読んでみたら、昔読んだことある書籍だったことが判明。あー。
でも、面白かった。ポストコロニアル批評の問題、観光と民族の問題を、ラディカルについていく。山下真司は「つくられた伝統」論展開するが、納得できるところも多い。素材等に「ホンモノ性」を求めすぎることを「近代的な思考」としてしりぞけること(これは近代建築が打ちっ放しコンクリートを使った根拠でもあるのだが・・)がとても共感できる。フレデリック・ジェームソンの「20世紀の文化の特徴は、まがい物である」という言葉もここで知ったな・・と思い出す。どんな状態であれ文化が生きている 様を感じ取るセンス、もっとも大切な部分を鷲掴みに出来るセンスと時間が、フィールドには必要なのだろう

MovableType

ゼミ生のカワイホマレのblogを見るだに、Movableにしとけば良かったと・・・意志薄弱さを露呈。実はver3の公開禁止バージョンをインストールしてみたのだが、めんどくさくなってnucleusにしちまった・・・。
どっちでも同じなんだろうけど・・Movaの方がなんか芝生が青々としていて・・・

S/I

18日、朝帰りで7時就寝。起きたら15時!と思ったら時計が電池切れで「ほっ。」三ノ宮で中国歴史都市関連の書籍を受け取りに。陣内先生の北京、それから「
中国の歴史都市・これからの経過保存と街並の再生へ」(大西國太郎+
朱自煌+井上直美著)。あまり興味はないけど、科研共同研究のためやむなし。
帰宅して部屋の清掃。ポリ袋4つ分の資産を「廃棄物」に。掃除しながら『幻想の未来』(岸田秀)を読み返す。宮西先生のメンタルケアの影響だと思う。「フロイト自我論集」も。GarageBandで遊んでいたら、岩本よりtel。修士論文作成中で煮詰まっているというから、飲みにいくことに。終電で帰宅。就職が決まりそうで何よりだが、なんだかんだ人生が開けていくのは不思議。岩本が手伝ったN.Y.スタテン島の9.11テロ追悼碑(曽野正之デザイン)がもうすぐ竣工するという。
19日、起きたら11時。念入りに歯を磨き、コーヒーを飲み、洗濯機をまわす。
13:30、心斎橋の「空間計画」(荒木公樹事務所)へ。
ゼミのアキエール斉藤さんの修士論文がS/Iで、その相談に来たのだ。荒木は吉村篤一事務所で「ふれっくすコート吉田」(住宅特集2002 特集S/Iのリアリティ 掲載)を担当したS/I集合住宅のプロ。サイトーさんと話を聞く。
問題は、アキエールさんが修論の方向性を見失ったことにあるようだ。
よって、初心に返って論文を集め、自分で評価し、自分独自の研究視点を探すという、当たり前のことをちゃんと行う、ということにつきた。
自作の論文題目データベース(20年分)、学会のsite(7年分)を駆使するとライフサイクルコストやスケルトン・インフィルだけでもたくさん出てくる。
S/Iがなぜ求められ、なぜ爆発的に普及しないのか?
求められたのはふたつの方向
・サスティナビリティ(建物・設備・生命の更新サイクルを考え、無駄を省く)
・ユーザーオリエンティッド(間取りを固定化せず、ユーザにつくらせる)
があり、普及の問題は、
・S/Iにしたところで商品価値が上がらない、という「住宅の商品化」での限界
だと考えた。
荒木から、2001新建築別冊「スケルトンインフィル入門」高田光雄、などいくつかの重要文献と、サイトーさんの当面の目標を考え、16時半にお開き。
帰りにhucknetとUnder*publicの二つの本屋によるが、収穫なし。
現在設計演習でトレースしている「アップウェル船場」に行くが、祝日で入れず、明朝再訪することに。