焦りと暴走、余裕のない社会

4月25日正午頃、JR宝塚線列車横転事故のニュースを聞き、かなり驚く。
かくいう私も、二時間前、尼崎駅ホームに立っていたし、そこから先頭車両に乗っていたのだから。(尼崎より東だから現場は通過していないけど)
和大からも学生が1名、事故車両に乗車していた。


幸い、最後尾車両だったため、無傷。(ほんと、後部車両でよかった!!)
本人から当日車内の様子、オーバーランが8mなんかじゃなく、ずっと長かったことも聞いていた。
そんな無茶なスピードだとも感じていなかったらしいけれど。
その学生から、とても興味深いことを聞いた。
オーバーランした伊丹駅で、複数の乗客が運転士を取り囲んで罵声を浴びせていたという。運転士はひたすら平謝り。罵声を浴びせた乗客は、尼崎駅でJR神戸線との接続を気にしていたのだろう。一分の遅れが許せなかったに違いない。推測だが先頭車両の乗客が走行中にも罵声を浴びせた可能性もある。どちらにしても運転士には相当のプレッシャーをあたえたのではないだろうか?
(個人的にはオーバーランなんて、ちょっと行き過ぎただけで、たいしたことではないと思うのだけど・・)
この事故は、日本の鉄道の高度に完成された鉄道技術があったが故に起きた事故だと思う。
鉄道に過度の期待を抱き、過度の要求をし、1分の遅れをも許さないタイトな社会。
それが、無理してスピードを上げさせてしまった原因ではないか?
この路線では常習的に速度超過があったという意見もある。いままでもけっこう無理して走っていたんじゃないかな?
JR西日本が一方的に悪いような言説が多いけれども、乗客の側、社会の余裕のなさが、懐の小ささが、この悲劇を生んだ主因だと思えてならない。
(事故後に止まってしまったJR宝塚線でも、乗客はJR西日本に怒りをぶつけているという。会社に行くのに30分余計かかる、なんとかしろ、と怒鳴っていると言う。)
[追記]
m-luis氏の「谷中M類棲」イライラニッポン、あさみ編集長のあさみ新聞の「列車事故」にトラックバックしました。(相互トラバ状態)

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