INAX Renovation Forumに、NEXT21のスケルトン設計者である近角真一さんのリノベーションの講演が載っている。SIってなに?って人は是非参考にするといいよ。講演のPPT画像もついているのでわかりやすい。討論がとても面白い。見所が沢山あるけど、近角真一・松村秀一の討論のなかで、J・ハブラーケンの提唱するヨーロッパ型のSIと、日本のSIの相違点が語られている。
日本のSIというのは、ハブラーケンが最初考えたことや世界的な運動の意味とはまったく違う方向に進んでいることは間違いないです。それはストック志向というか、スケルトンの耐久性論というかたちで進んだという点がきわめて異色だと思います。(中略) 柱梁型でしかも厚い地盤、それはほとんど庭と家との関係を積層させていこうという発想です。しかし、その建物が都市にどういう姿で建ち現われるかということについてはほとんど関心がない。無理やり理屈をつくろうとしていますけど、それはない。INAXリノベーションフォーラム第四回近角氏の発言
つまり、日本のSIとは、住宅を地盤面から離す技術、高い土地代から離れるための技術であった。日本には住まいが街並みを形成すると言う意識がないから、単に積層するだけになる。アーバンティッシュ(ハブラーケン)という概念はない。
そこで近角氏のハウジングメーカーにインフィルをつくらせる試みや難波先生のMUJIのインフィルの試み、つまりインフィル産業化の確立に向かう。こそでは、まさに、多量な商品からライフスタイルに合わせて選ぶ、カタログ商品化のインフィルの世界。当然建築家に戸惑いも生じて・・・と話が拡散していきリノベーションの話はどこかへ・・。
いろいろと考えてたら、私もまた「ゆもか」に興味がうつってしまった。インフィルという個人の思い出がしみ込んだモノは、どのような形で、街の中に収まるのがよいのだろうか・・・
(なんかとりとめのない話になってしまった)
戦没学徒慰霊施設復活へ、南あわじ市、購入・改修、市が買い取りを決めた施設「戦没学徒記念若人の広場」の記事を見て驚いた。多くの人たちの努力が実り、市によって優れた現代建築が保全再生される事はすばらしい。長年名建築の保存再生を要望してきたものとして感謝に耐えない、全体の保全活用を 、大阪ジャーナルの『おおさか』誌、6月1日号で報告します。
ご存知だとは思いますが戦没学徒記念館が保存される事になりました。新聞報道で知りました。