1.17_震災12周年

灘区友田町付近
灘区友田町、JR六甲道から北西のブロック。
揺れの直後に出火し、ブロック丸ごと燃えてしまったところのひとつだ。
カメラの背後には人がたくさんいて、自分の家が炎に包まれて行くのを呆然と見ていた。
人びとは冷静。
押しつぶされた自家用車からクラクションの音が「ヴィィーーーーイーーー!!」となり続けていて、時々、「ボンっ!」って爆発するように燃える音がした。
全く消火がされない、なす術も無い火災、街が目の前でジリジリと燃えていく状況を初めて見た。
そして、それを眺め続ける人びとも。


自宅が燃えるのをなす術も無く眺める
運良くカメラが見つかって、原付を持っていてあちこち動くことが出来て、
「こいつはただ事ではない!、記録に残さねば!」と思うことが出来て、災害直後の状況を写真に収めた。
漠然と、「記録にとらねば!」と感じていた。
最近やっと、それがとても重要だったということを痛感するようになった。
それがどんなことであれ、人は忘れるんだなぁ、ということ。
記録は摩耗しないということ。
そして、記録さえ残っていれば、人はそのときのことを細かく思い出す事が出来る、ということ。
写真を眺めると、今でも、押しつぶされた何台もの車の、クラクションの音を思い出す。

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