マラテ、マニラ

Malate Pension
マニラに来た。
飛行機の予約の都合で、やむを得ず26日発。チェックインするのはいつものマラテペンション。マラテというツーリストエリアにある古い洋館でLonlyPlanetにも載っている。セキュリティがちゃんとしていて、旅行者以外の出入りが出来ないようになっている。フィリピン人女性の連れ込みも出来ない。注意書きにはフィリピン人女性と同じ部屋にチェックインする場合は婚姻証明を提示しろ、と書かれているほどだ。宿泊客の多くはヨーロピアン・アメリカン・コリアン。


最初に来たのは1995年で、ドミトリーはリーズナブルだったし、スパニッシュガーデンに面したカフェテリアは安価で(同じ店の同じメニューが、外では倍以上の値段だった)多くのバックパッカーの情報交換の場所だった。「挨拶は無意味」という元気なじいちゃん、財布を無くしたアメリカ人パイロット、インド人ドラ息子、パスタにオリーブ・オイルをドカドカかけるチリ人、独島の領有権の主張はどちら側も怪しいよね、と話すコリアン。圧巻だったのは、ある日の夕刻、芝生のスパニッシュガーデンに突然、テーブルがセティングされて弦楽四重奏のカルテットが生演奏をはじめ、結婚披露宴が始まった時。あぜんとしつつも邪魔にならないように見守る薄汚いバックパッカーのすぐ真横で、着飾ったフィリピン人上流階級の人びとが正装して披露宴。最後は全員で拍手したりしてカップルを祝福した。
たぶん、1930年頃の建物なんじゃないかと推測しているのだが、煉瓦造のスパニッシュ・コロニアル調の四階建て。造作も美しい。オーナー夫妻の結婚時の肖像画がロビーにかかっていて、中国系上流階級だったのだろう、と推測される。2人はこの建物を相続し、ホテルではないペンションとして経営することを思いついたようで、おなじくロビーには1970年代くらいから?の写真が飾ってある。(オーナーの婦人は同じ敷地の別棟に生活している。時々見かける。)
で、この10年で通りに面した部分に増築してカフェ・バーなどの用途として賃貸。また庭の一部にガラスハウスを建て、これも賃貸。増築部には現在スターバックスが入居している。
ここの界隈は明け方まで騒々しく、そんなに好きな場所でもないのだけど、いつも来てしまうんだよなー。

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