卒業設計を手伝ったり、直接・間接の先輩の曽野正之さんの記念碑「PostCard」が遂に完成
ニュースにもなった。フジTV とても美しい。
「国旗」ではなく、日用品であるポストカードを大きくするという、具象性と、それを限りなく美しくするという造形力がとてもうまくまとまっているとおもう。
民族や、国家や、宗教を経由せず、個人と個人を結びつける記念碑。
これはありそうでなかったものだ。ワシントンD.Cの「ベトナム戦争慰霊碑」にも匹敵する作品だと思う。ベトナム戦争慰霊碑はなんだかんだ言って「国家」にもどるのだけど、「PostCard」は最後まで個人と個人。でもこの記念碑のよさは、ただただ美しいことだろう。
まさに飛び立たんとする、美しい造形。遺族が記念碑に立ち寄って、故人を思い出すとき、きっと心は軽くなり、良い時間を過ごすことができるのではないだろうか? 空に散ってしまった故人へ手紙を出そうとする形は、遺族の気持ちを代弁するだろう。
事件を「アルカイダ」や「サダム」のせいにするのではなく、そこから何かを学ぶこと。
憎悪を連鎖させるのではなく、失われた命、これから失われるかもしれない命のことを考えること。
この記念碑を見ているとそういったことが可能なような気がしてくる。