2007年は割と大きなターニングポイントだったのかも知れない

2006年の後半から感じ始めていたことなのだけれど、
「潮目が変わった」と感じるようになった。
それはエネルギーと社会のことだ。
まず、バイオ燃料での穀物高騰。
メシ、エサ、ガソリン、これが同じ土俵に乗って議論され始めた。
そして、物価に跳ね返り始めた。
正直、驚いた。
エネルギーも食料も、基本はジュールやカロリーで計算できる。
それは知っているけども、まさか、社会の変化が、そんなところから始まるのだろうか・・と。
次に、「ピークオイル」だ。


そして、原油100ドル。
石油はいつかなくなる、と言われて久しいけど、
ついに石油にプレミアが付き始めた。貴重品になったわけだ。(それでもまだコーラより安いが)
投機マネーが入っているから、今の原油価格が適正とはいえないけれど、今後3年でさらに倍の価格になる事だって十分にあり得る。というか、そうなると思う。
これは世界を徹底的に変えてしまうだろう。
様々な環境技術(風力発電、バイオマス、リサイクル、etc.)は、技術的には今でもかなり良いレベルにあると思う。でも、それが普及していない。理由は、ひとつ、「コストに合わない」から。つまり、石油が安過ぎるので太刀打ちできなかった。
でも、これからは違う。
経済的に割に合うようになる。
建築の世界でも、機械空調を前提としないオフィスなんて、住宅なんて、所詮「趣味」の世界だった。
でも、これからは違う。
経済的に合理性があるのだ。
これはとても大きな「ビジネスチャンス」だと思った。
環境が「ビジネスチャンスだ」、と真面目に思ったのは、多分2007年がはじめてだと思う。(それまでは、「道義的使命」と考えていた節がある)
とにかく、そんな潮目を感じた年であった。

2007年は割と大きなターニングポイントだったのかも知れない」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。
    環境問題のいわゆる懐疑論、読んではいます。懐疑論反論(ウソのウソ)はまだ読んでません。
    懐疑論が出版されるのはまぁ、良いとして、それを鵜呑みにして「えー、みんなウソなんだ。」と信じる人があまりにも多くて、本当に困ってる。
    >また一部がもうかるためにどっかが泣くということも出てくるんでしょうね
    出来るだけ早く、確実に環境にシフトした企業や国や地域は富む。そうしなかった企業は滅ぶ。この競争はアリだと思う。
    ただ、スタート地点が違いすぎる、という問題がある。公平性を期すためには、例えば「南」の国々は、また別のスキームを用意しなくちゃならない。
    もっとも、地球温暖化はもとはといえば、先進国の責任だ。
    この間のバリ島のCOP13/MOP3はそういうことを議論する場だったと思います。
    >あれは金持ちの子ども専用なんだ。とかならないようにしたいですね。
    それは、ソーシャルデザインの話しだな。階層とか差別とか人権の話だ。
    教育や環境における受益・負担を、一般サービスと同じように考えてしまうと(金払ってんだから、いいところ独占してもええやろ、という考え方)、ものすごく不利益を被る。
    簡単に言うと、「社会が荒れる。」
    ルワンダしかり。
    テロしかり。
    人権やら、公共という考え方は、人類が歴史から学んだ「社会が荒れないため」の叡智だから、なんとかしたいもんである。

  2. どうもhira氏
    みどりMANです。
    このまえ「環境問題のウソのウソ」という本を読みました。
    内容はおいといて、最後に著者が「環境問題を考えることは、経済外部性を一人一人が自分で考えることだ」と述べてました。
    つまり、オラウータンを守りたい人は守り、興味ない人はほっとく。道義的指名ですよね。
    でも、石油価格が上がって、どっかの国が全体的にいろんなものを消費しはじめると、いろんなものの値段が高くなっていくと、もろに生活に影響が高くて、「道義的指名」から「ビジネス」に移って、もうこりゃ環境保全が当たり前になってきそうですね。お金があるから環境保全から、お金がないから環境保全ですか。
    ビジネスぐらいまでになれば、動く人間や国も多くなるでしょうけど、また一部がもうかるためにどっかが泣くということも出てくるんでしょうね。やっぱり、住民主体って大切だと思います。
    川があってきれいな水はあるけど、金持ち専用で、飲んじゃだめ!とか、いい遊び場があってプレイリーダーもいるけど、あれは金持ちの子ども専用なんだ。とかならないようにしたいですね。笑
    今年はお引越しですこし冒険の年です。またお世話になると思いますが、よろしくお願いします。

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