仙台の広瀬河畔教会記念碑納骨堂_象設計集団

仙台広瀬河畔教会記念碑納骨堂
(写真をみて,水が溜まるところがわかるかしら?)
象設計集団の大竹康市がつくった,「日本キリスト教団仙台広瀬河畔教会 記念碑納骨堂」に行ってきた。
1983年につくられた納骨堂=お墓で,象設計集団の創設メンバーのひとりで,設計者でもある大竹康市もここに納骨されている。


日本建築学会大会が仙台であり,空いた時間に行ってきた。
JR北山駅から歩ける距離にある。
最近まで,もっとうっそうとした森だったのだが,となりの道路が工事されたことも影響しているのか,すこし森が少なくなって明るくなっていた。
仙台広瀬河畔教会記念碑納骨堂
帰りがけに,お参りに来た人がいて,お墓の前でずっと手を合わせていて,それがとても自然だった。
とてもきれいに使われている。お墓参りがとても自然であり,あぁ,こんなお墓に入るのならいいかな,と思った。
死者と静かに対話できる静かな場所,である。
小さい環境造形だけど,いろいろなものが込められているように感じた。
沖縄の亀甲墓のスケール,そして造形にとてもちかい。グスク(註1)にも似ている。
そしてテクスチャは今井兼次の日本二十六聖人記念館を思い出させる。同じキリスト教ということと,とくに陶器のモザイクにそれを感じる。どちらも早稲田系である。
また,渦巻き(註2)はのモチーフは吉阪隆正。
生命の誕生から宇宙の広がりまで,生まれてから死後までが連続しているような渦巻きである。考えだすと深すぎる。
また,彼岸のような,生命の起源の様な水際がつくられていたり。
いろいろあるけれども,とにかく,じっと手を合わせる人といっしょになったその風景は,とても優しいものだった。
不連続統一をそのままかたちにしたような環境造形。
象設計集団のなかでも傑作のひとつかもしれません。
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追記(091017)
註1:グスクとは,沖縄の城郭で,建物よりも石積みの城壁が大きな特徴。
註2:渦巻きは,まいまい井戸(まいまいず井戸)もひとつのモチーフである。象設計(十勝)では,夏にまいまい井戸を掘っていたし・・・(93年頃の記憶)

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