建築学会(北海道)

28日夜出発して、31日夜和歌山に戻って来ました。3つの建築設計教育・計画系PDに参加。レビューします。
■「都市建築の発展と制御」29日午前
陣内秀信、佐藤滋、重村力、原科幸彦、南一誠、温井亨、石川幹子。
情報のフレッシュ度:★
議論の活発さ:★
総合判定:★(あまり面白くない、資料のみで十分)
日本が経済大国であったにもかかわらず、良い街をつくり得なかったこと、を議論。今年論文コンペがあり、その内容を総括。コンペ論文としては「システム・プログラム・プロセス」に関する論文が多かったらしい。
■論点
1:「現代の町家」に相当する市街地建築の型をつくり得ていない。(町家は地域固有の形、マチに接続されてマチにいたるよう、街割りなどからプログラムされていたが、それに相当するものがない。結果、街は混乱する。)
2:法規、特に容積率の設定に問題があった。
容積率だけではない、百尺規定(御堂筋)などもあったはず。ガラッソ法(イタリアの景観計画の法規)など・・
他に守備範囲を超えている問題点としてあげられたのは、「経済原則から脱却」「民度の低さ」「土地私有制からの脱却」があげられます。
■個人的な意見
「新たな都市建築単位」の開発を建築家が取り組んでいく動機をつくるべき。
(わかりやすく言うと難波先生が「箱の家」でやっていることに通ずる。1950年代の新建築住宅コンペやCIAMを思い出したい。ハウジングメーカーではやっぱりダメだったってこと)
「新たな『公共権』の確立」
土地私有制の問題や経済原則などがあるけど、やはり必要なのは新しい「公共性」を確立することだろうなー
「タウンアーキテクト」
「タウンアーキテクト」と言えるような、建築と都市の間を取り持つような職能を設定する。そして、アクセシブルな意思決定システムを、参加を組み入れてつくるべき。そこで、地域地域のまちづくりルールを考える。「マチ協」・・じゃなくて、専門家の専門医。モデルはジャンカルロ・デ・カルロ(建築家)とウルビノ(イタリアの山岳都市)の関係。

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