ものづくりと著作権

大ゼミ担当。
課題は「デザインと安全性」(吉田先生出題)
メルセデスや三菱自動車を例に「安全設計」にいたるステム論が展開される。わたしとしてはチェック機構が企業体の内部にある以上、システムの問題は改善されないと発言。これはJOCの臨界事故、三菱自動車の欠陥隠しなどに共通する点だと思う。また大阪の遊具による指詰め事故では、もちろんデザイン上の欠陥は問題だが、「遊び」は「絶対安全」であるよりも「自由と責任」を前提にセーフティーネットをかけていくことも忘れないでほしいとおもった。具体的には「冒険遊び場運動」に代表されるものだ。
さて、来週の課題は、私の出題となる。
関係教官にメールした出題意図とタイトルは以下の通り
13日大ゼミの課題は「ものづくりと著作権」といたしました。
知的財産が日本の国家戦略になったり、青色LED特許訴訟で中村修二氏が勝訴するなど知的財産の扱い方が注目されてきています。著作権・特許に対して正当な対価を支払うべきだと言う一方、先進国・大企業が独占している著作権・特許が南北格差をより強固なものにしているという批判、技術の変化と情報社会の進展を考えれば、再利用が面倒な現在の著作権概念は窮屈すぎるという意見、オープンソース運動に見られるように知的財産を共有し、その上に新たな知を構築していくことこそが知を前進させるという意見もあります。
ものづくりを行ううえで、著作権というものがどうあるべきか、何が問題なのかを、デジタルミレニアム法や還流CD問題、P2Pソフトウェア開発者逮捕問題、SCO-Linux問題、論文の引用や音楽の違法コピーなど最新・身近な事例をもとに、各自の専門分野からの活発な議論を期待します。
(私自身の期待としては、「ゆるやかな著作権」からかいま見る新しいものづくりのビジョン、を見たい、という気がしています。)

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