Yosemite(OSX 10.10)日本語入力プログラムをATOK風キーバインドに

(MacOS Sierra 10.12については,こちら
(El Capitan OSX 10.11については,こちら

Yosemite(OSX 10.10)になって,OSXのデフォルト日本語入力が「ことえり」から「日本語入力プログラム(JapaneseIM)」に変わりました。iOSと共通です。シェアウェアの巨大なことえり辞書「山葵辞書」は単語数オーバーで使えなくなりました。ですが基本的な変換能力は向上していると思われます。

OSX10.9までは,「ことえり」の設定ファイルを差し替えることで,ATOK風のキーバインドに変えて使ってきました。(ここ

これに近い方法で「日本語IM」をATOK風に使うことができました。方法を以下に記しました。

(システムフォルダを変更します。自己責任でお願いします)

1;「システム環境設定」→「キーボード」→「入力ソース」を開いて、「Windows風のキー操作」のチェックを外す。

2;Finderにてファイルメニュー「移動」から「フォルダに移動」を選択。
/System/Library/Input Methods/JapaneseIM.app/Contents/Resources
と入れる。

3;開いたフォルダで,「KeySetting_Windows.plist」を見つける。そしてファイルの名前を変更しておく。「KeySetting_Windows_original.plist」とか。(管理者パスワード必要)

4;ここからダウンロードした「KeySetting_Windows.plist」をこのフォルダに入れる。(管理者パスワード必要)

5;「システム環境設定」→「キーボード」→「入力ソース」を開いて、「Windows風のキー操作」にチェック。

いかがでしょうか?
(動きがおかしくなった時は,ファイルを戻してください。)

「日本語入力プログラム」のキーセッティングの設定はxmlで書かれており,それほど難しくありません。ちょっと頑張れば,自分の好きなように変更することができます。おそらく,Appleがカスタマイズできるようにしてくれているのでしょう。

XMLの設定ファイルの中身をエクセルファイルにしてみました。(ダウンロードする)
英文ではありますが,内容は理解できるとおもいます。カスタマイズの参考にしてください。

なお,こちらで作成した「ATOK風」の設定は,「Windows風のキー操作」をベースに,

「←」「→」を,文節を短く,長く
「shift + ←」「shift + →」を,前文節に移動,次文節に移動
「↓」を,次文節に移動(ATOKでは部分確定ですが・・・出来ないようです)
変換中の「delete」を,変換キャンセル
「esc」は全削除
「F8」を半角英字
候補選択時の「tab」を候補の次ページ
候補選択時の「shift+tab」を候補の前ページ

の変更をおこなったつもりです。

これに限らず,実に細かく設定ができます。よりATOKらしくすることもできると思いますが,私はすでに純正のATOKを使わなくなってから10年以上経っていますので,何を変更すべきかよくわかりません。

各自で工夫してみてください。また,要望があれば,コメント欄にお書きください。対応するかもしれません。

なお,元の「KeySetting_Windows.plist」から変更したのは以下の部分です。(2014.10.21時点→2014.10.22,631,686,691行目を追加、1357行目を削除)
ご参考まで。

488行目 backward_segment → shorten_segment
493行目 forward_segment → lengthen_segment
503行目 show_candidate,forward_candidate → forward_segment
538行目 shorten_segment → backward_segment
543行目 lengthen_segment → forward_segment
453行目 cancel_phrase_conversion → delete_all
571行目 delete_character,confirm_without_accept → cancel_phrase_conversion
591行目 cancel_phrase_conversion → delete_all
616行目 backward_segment → shorten_segment
621行目 forward_segment → lengthen_segment
631行目 forward_candidate → forward_segment
676行目 shorten_segment → backward_segment
681行目 lengthen_segment → forward_segment
686行目 forward_candidate_sortstyle → forward_page_candidate
691行目 backward_candidate_sortstyle → backward_page_candidate
824行目 delete_character,confirm_without_accept → cancel_phrase_conversion
839行目 forward_prediction → confirm

(2015.2.3追記)

Yosemite 10.10.2アップデートにて,「KeySetting_Windows.plist」の書き換えがAppleによってなされました。
おそらく,アップデートした方は,ATOK風だったものが,デフォルトのWindowsキーバインドに戻ったと思います。

Appleによるデフォルトの変更は以下の5箇所でした。

1364行目 <string>transliterate_narrow_katakana</string> → <string>transliterate_roman</string>
1448行目 <string>ignore</string> → <string>none</string>
1453行目 <string>ignore</string> → <string>none</string>
1458行目 <string>ignore</string> → <string>none</string>
1463行目 <string>ignore</string> → <string>none</string>

 

この修正に対応しました。
2015年2月4日以降ダウンロードできるようにしたファイルには,Appleと同じ変更を行っています。

キーバインドが戻ってしまった方は,これまでと同じ方法で「KeySetting_Windows.plist」を入れ直すと,またATOK風にできます。

 

(2015.10.1追記)

El Capitan OSX 10.11については,別ページに記載しました。こちら )

Yosemite(OSX 10.10)日本語入力プログラムをATOK風キーバインドに」への5件のフィードバック

  1. ピンバック: poly-tanked cosmos - MacOS Sierra (10.12)日本語入力プログラムをATOK風キーバインドに

  2. ピンバック: poly-tanked cosmos - El Capitan (OSX 10.11)日本語入力プログラムをATOK風キーバインドに

  3. Yosemiteにアップグレードして使えなくなって困っていました。
    やはりキーバインドはATOKが一番だと思ってるのでこの設定ができるのは非常に助かります。
    これからも便利なTIPSの紹介を楽しみにしています!

  4. ピンバック: poly-tanked cosmos - Mountain Lion (MacOSX 10.8)にて、ことえりをAtok風キーバインドに

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