東北の三陸地方で話を聞くと,東日本大震災以前から活発に避難訓練を行ったり,過去の津波浸水を確認したり,専門家を呼ぶなどの活動をしていた地域が多くありました。役所が設定した避難所に不安を感じ,大学の専門家を呼んで,避難所をより高い場所に変更しなおしていた漁村もありました。東日本大震災によって,三陸は大きな被害を受けましたが,それでも昔から津波に対して常に警戒をしてきた地域であることがよくわかります。
和歌山は三陸と同じく,定期的に津波に襲われる地域ですが,串本などの一部をのぞけば,津波に対する危機感は少なく,実に「おっとり」していると言われています。昭和の南海,東南海地震が比較的小規模だったからかもしれません。