阪急三宮ターミナル

hankyu_sannomiya_terminal
(1995.1.17 震災当日に撮影)
さて、阪急は三宮にも小さいながらターミナルをつくっていた。
震災で撤去されてしまった阪急三宮駅だ。
小さいけどもやはり、天井の高いコンコースがあり、たくさんの人が待ち合わせに集まっていた。
おそらく、清水栄二の設計だと思われる尖塔がついたり、屋上には巨大な映画館があったりした。 とてもお気に入りの建物だった。
アニメ「蛍の墓」の冒頭とラストシーンがこの三宮駅コンコース。少年が息を引き取る重要な場面がここのコンコース。

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旧阪急梅田ターミナル_手続きこそが問題だ

阪急梅田コンコースがいきなり無くなるということを知ったのは、mixiだった。
まちづくりや建築関係ではない友人のエントリーで、「えっ?まじで?」だった。
数時間のうちに、blogやらmlやらで騒がれ始めた。
m-louisさんは、そのフットワークと実行力で、たちまち以下のサイトを立ち上げている。
(トラバ募集!)
阪急梅田コンコースを残したい・・
私にとっての梅田とは、なんといっても阪急コンコースと村野藤吾の地下鉄換気塔だ。
あやしくドラマティックな金属ゴシックの梅田駅コンコース。ぐっと低くなって、あかるくなる部分は、旧改札だという。ここを抜けて街に出た。
小林一三(阪急の創始者)の、都市と田園を繋ぐ、まさしく「玄関口」をつくろうとする意気込み、通勤通学をドラマティックに演出しようと言う意気込みを感じさせてくれる。
ゴシックなコンコースは、ツルピカ建築とは全然違う、暗く、なんだか頽廃的な雰囲気で、その下に響く関西弁がまたよかった。ブラックレインでリドリースコットがロケ地に選んだのもそんな理由かもしれない。大毎地下で映画を見て、ここを通って阪急に乗って帰った日々が懐かしい。
ここが失われる。
あまりにも多くの人が知っていて、あまりにも多くの印象と思い出を持つ場所が失われる。
文化財としては、宝塚的ヨーロッパ趣味で、東京駅のようなホンモノ主義ではないかもしれない。むしろキッチュですらある。一等商業地といういみでも、文化財的価値という意味でも、保存は難しいかもしれない。
だが、あまりにも多くの人が、あまりにも多くの印象と思い出を持つ場所が、失われるのに、これでいいのだろうか?

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あぁ、やっぱりそうなのか。

薄々気がついてはいたけれど、やっぱり日本は二流なんだ・・と。なんとも悲しくなってしまう選挙だった。嫌気がさしたというか、うんざりしたというか・・・・やっぱりそうだったんだな。
選挙のアジェンダ設定が「郵政民営化」。
だいたい道路公団と独立行政法人という「官から民」への改革が全然うまく行ってない、とか、アメリカ追随のおかげで世界から孤立化しているのに周りの空気が読めてない外交、とか、1000兆円の大赤字の国家財政(国民一人当たり1000万の借金)・・こういう問題は誰も問わない。メディアも政党も問わない。
これは当然で、騒ぎ立てても国民がついてこられないんだもん。こんな問題、国民は理解できないから、選挙では扱わない方が得。これが今回完全に証明されてしまった。
結局、深く考えずにすむ安易な「二択」を出して、選んでもらうってのが日本の民主政治ってことが・・判明。
世の中はますます多極化し、容易ではなくなってくる。すると、判りやすい問題設定にすり替えた方に、皆が走ってしまう。多様性に向き合う努力をはじめから破棄してしまう。
あぁ、日本人あほばっかし。
日本が二流、三流なのはしょうがないとしても、その低レベルさが人類全体の行き先に影響を及ぼさないように、慎ましくしてほしい。せめて、他国に使われないよう・・・。
(って、もう存分に使われているか。)

ボロブドゥール周辺集落の水景観


(qtvrです。マウスを持っていって、画面を回転させることができます。酔いますw)
さて、ボロブドゥール調査の報告。
調査チームのかよわい番長なmiu2に発見されたこの水空間、沖縄で言うところの共同井戸。
巨木のすぐ下に水が湧き出ていて、その水をうまく使う。
飲み水、水浴びの水、そして排水も濾過して再利用するシステム。
QTVRでそれがわかるかな?

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名村アートミーティング

名村造船所・製図室
2005年9月3日、建築学会の司会を終え、インドネシア研究チームとミーティングした後、大阪・住之江の名村造船所へ。
昨年、見られなかったのでちょっと見に行ってみた。
この名村アートミーティングは、今は使われなくなった造船所を、今後30年間、アート・演劇関係者に無償提供するというプロジェクト。スタジオやカフェ、劇場等が造船所をリノベーションして設けられている。その年に一度の文化祭的祝祭がこのアートミーティング。

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